ごみを「捨てる」から「循環」へ。
コクヨのサステナブル化プロジェクトは
ごみをなくすまでのプロセスを
楽しく、クリエイティブにすることからはじまる。
山積する課題と
向き合う
循環型社会の実現に向けたコクヨの取り組みのひとつに、何万点にもおよぶプロダクトのサステナブル化がある。原材料をリサイクル素材や環境配慮素材に置き換え、生産効率を高めて工場でのロスを削減するなど、ありとあらゆる手段を尽くして問題の解決を図っている。
「メーカーとしてやるべきことは膨大にあります。製造段階から流通、販売まではもちろん、さらにユーザーが手に取ったその先まで考えたいと思っています」と、コクヨの循環型へのシフトを牽引する横手綾美の言葉。
社内の意識を変えていく
循環型へのシフトを進めるなかで横手が気づいたのが、サステナブル化への社内の意識や知識の差や社会との温度差だった。「もっと環境のこと、循環型社会のことを知ってほしい!」と、社内向けにイベントやワークショップを開催。コクヨの実情を共有し、何ができるかを一緒に考える場を設けた。
「ワークショップは社員の環境への意識や知識レベルを高めることも目的としていました。再生技術の専門家とのコラボレーションを企画することで、知見が広がるだけでなく、社内からどんどんアイデアが出てきます。会社が一丸となって、取り組んでいくことが大事。ワークショップの開催は、小さくも大きな一歩になりました」。
ゴミという概念を
なくしたい
横手が推進しているプロジェクトには、2030年までに「コクヨの循環参加者数が日本人口の16%を超え、社会の行動変化を生んでいる」という大きな目標がある。その達成には、材料の調達や製造段階だけでなく、販売したコクヨのプロダクトがどのような道を辿るかが、大きな鍵となる。
「ユーザーが使い終わったものをコクヨが回収し資源化することで、メーカーとしての責務を果たせないかと考えています。最終的なゴールとしては、生活者の「捨てる」という概念をなくしたい。捨てずに循環させることができれば、ごみはごみではなくなります。手放したり、誰かに渡すという方法でもいい。その過程を、楽しく、クリエイティブなものにしたいと願っています」。
子ども向けワークショップでは定規や額縁を制作。
参加者へ配るステッカーにはメッセージを込め、意識を変える小さなきっかけに。
CSV本部 サステナビリティ推進室
横手綾美
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