たとえ距離が離れていても
親子の意思疎通が思いどおりにできたなら。
すれ違いをなくし
絆をより強いものにできたなら。
家族のコミュニケーションを支えるための
ツールづくりがはじまった。
親子のすれ違いを
なくしたい
いつでも、どこでも、お互いを思い合うのは家族として当然のこと。しかし、離れているとコミュニケーションが薄くなってしまうと悩んでいる方は少なくないだろう。
「ちゃんと家に帰れたかな」「宿題できているかな」という親目線の心配事や、「今日友達と話したことを伝えたい」「授業が難しかったから聞いてほしい」といった子ども目線の気持ちを、リアルタイムで伝え合うのは難しいもの。
教育や子どもの成長に関心を寄せていた山本容子は、「そんなすれ違いがなくなれば、家族の絆はもっと強くなるはずだ」と考え、会社に提案した企画を自らがリーダーとなりプロジェクトを立ち上げた。
子どもが楽しんで使える
IoTデバイス
チームで集まり、何十というアイデアを出し合い議論を重ねるなか、メンバーの意見が合致したのがインターネットを経由してコミュニケーションを取れるIoTデバイスだった。プロジェクトを〈Hello! Family.〉と名づけ、見守り機能を備えたGPSトラッカーやボタンでメッセージを送れるデバイスのコンセプトを固めていく。
「大切にしたのは、子どもが楽しんで使えるかどうか。親の監視アイテムにはしたくなかったんです。お子さんがいる家庭でプロトタイプを使ってもらいながら、子どもには何が必要か、何を求めているのかを模索していました」。
お子さんをもつ山本さんは、〈Hello! Family.〉を使う当事者。仕事を自分ごととして捉え、諦めていたすれ違いをなくせるのではと取り組んだ。
いつかは
「放課後の過ごし方」
までの提案を
山本が〈Hello! Family.〉プロジェクトを通じて目指しているのは、親子のコミュニケーションを豊かにし、家族の絆を支えること。デバイスの展開はその第一歩であり、将来的にはオンライン上で子どもたちが学び、成長できる場など放課後の時間を豊かに過ごせるサービスをつくりたいと願っている。
家族の在り方の典型や標準がなくなり多様化するいま、離れていても応援し合いたいという気持ちは変わらない。〈Hello! Family.〉は家族の絆を支える架け橋となりうるのだ。
試作中のデバイス。デザインやカラーは子ども目線で考える。
IoTデバイス市場への参入もコクヨとしては新たな挑戦。
経営企画本部 イノベーションセンター
山本容子
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