失敗を糧に考える次世代ワークスペース設計

今では当たり前の
フリーアドレスや無線LANを時代に先駆けて導入

もちろん失敗やトラブルはたくさんあったけれど
その経験から得た学びが
新しいオフィスづくりを支えている

まずは自分たちが挑戦し
失敗する

コクヨの主要事業のひとつに大手法人向けのオフィス設計がある。空間を刷新することで、働く人たちがいかに豊かに充実して仕事ができるかを考え、働く場所の提案や設計、デザインを行っている。

その「提案」のために欠かせないのが、失敗をいとわず自分たちが挑戦すること。2003年には日本企業では初となる大規模無線LANを導入したものの、ネットワークにつながらず大混乱。改善策はのちにサービスとして展開するうえでの大きな糧となった。つねに新しい技術や考えをインプットし、実践する。その経験が机上の空論ではない、リアルな提案を生み出す。

いま、あらためて
オフィスの大切さを

コロナ禍でリモートワークが一般化し、オフィスから人が遠のいた。その反面、オフィスでしかできないこと、メリットも見えてきた。プロジェクトを牽引する鈴木賢一は、以前よりオフィスに対する期待値は上がっていると捉えている。働く場には、つねにイノベーションが必要なのだ。

「働くとは?」を
常に考えながら

仮説を立て、実験する。コクヨの遺伝子とも言えるトライアル&エラーから学ぶ精神は、新しいオフィスの姿を実践する〈THE CAMPUS〉や〈ライブオフィス〉にも込められている。これらは「空間や家具」ではなく「これからの働き方」をお客様に見てもらう実験の場なのだ。

「これまでライブオフィスを数多く計画、構築してきました。それぞれに社会課題を反映したテーマを設定しており、今振り返っても良い仮説検証ができていると感じます」と鈴木。

実験は新たな気づきを与え、失敗からは改善のチャンスを得る。未来を見据え、よりよい働き方ができるオフィスをつくりたい。時代ごとに変わりつづける答えを求め、可能性の探索はつづいていく。

ワークプレイス事業本部
スペースソリューション本部

鈴木賢一

20年前に800坪の自社オフィスに無線LANを導入したとき、さあ、今日からPCにケーブルなしでネットワークにつなげて働こう、自分の好きな場所で働こうと意気込んだものの、大失敗。ルーターの位置や接続する台数を調整するなどしてなんとか解決しましたが、これほど大きな規模で無線LANを導入するのははじめてでした。改めて対策方法を知ったことで、自信を持ってお客様に提案できるようになりました。成功も大事ですが手触り感のある前向きな失敗を体験することで、働き方やオフィスに対して課題を設定し、私たちは成長しています。
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